Katayama Takatoshi Weblog
大切なこと
部屋で荒牧さんと話していて「奥村さんの論文は持っていますか?」と聞かれたので、本棚を探してみたが無い。そしたら扉がノックされて、開けたらそこに筑波にいるはずの奥村さんが立っていた(笑)。日常は奇跡に満ちてる。

ちょうど良いので論文のコピーをもらうことにして、ついでに荒牧さんの制作した調理ストーブを見てもらった。

初見の奥村さんはいきなり「すごい!」「すごい!」の連発で、最初は本当にわかっているのかと心配になったが、感想を聞くと、どうやらほとんど説明しなくてもこのストーブの意味を理解しているもよう。後で送られてきたメールには、あの作品は「問題解決でありながら、同時に問題提起でもある」と書かれていた。

アウトドアのお遊びではなく、日常生活の中で、いかにエネルギーを自給するかということは、大変な問題である。それは一人が行う分には目立たないささいなことに見えるかもしれないが、皆がやりだしたら世界が変わる。比喩でも何でも無く、本当に変わる。……でも、ほんとうに大切なのは実はそこではない。なにも世界を変えることが目的ではなく、自分自身を救うこと、自分が幸せに生きられることが、人生においてほとんど唯一の目的であるし、そのことが本当に尊いことなのだ。しかし、そこを理解する人はまだ少ない。

もしも世界が変わるとしたらそれは結果でしかないが、そこにしか関心のない人が多すぎるように思う。世界が変わるというと大げさだが、例えば開発した製品が普及して産業構造が変わるとか、画期的なアイデアを実現させて社会構造が変わるとか。それはそれで素晴らしいことなのだとは思うが、でも何かが違う。

もっとささいなこと、小さなことにこそ価値があるのではないかと思う。夢を見るのではなく、地に足をつけること、目立つ派手なことではなく、目立たない地味なこと、一般的なことではなく、個人的なこと、目に見える成果ではなく、目に見えない変化、外部の評価ではなく、内面の深化、イベントではなく、日常にこそ価値があるのではないかと思う。

そういう本当に大切なことを見つめる装置としての作品があっても良いのではないか、と最近よく思う。
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by katayama_t | 2016-03-15 22:10
<< くやしい思い 味噌を仕込む >>


記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
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