Katayama Takatoshi Weblog
拾い癖と春の訪れ
先日の日記はいつの間にか鉱物の話になってしまったが書き始めた時にはカマキリの卵のことを書こうと思っていたのだった。

子どもの頃にはいろんなものを拾って帰るものだが、その中の一つにカマキリの卵がある。持って帰る時には何の気なしに持って帰ってオブジェクトとして玄関の下駄箱の上に飾っているのだが、ある日突然羽化して玄関中カマキリだらけになるという経験をしたことのある人は私だけではないだろう。

その日、学校から帰っていつものように鍵のかかっていない玄関を開けて中に入り、次に障子を開けて部屋の中に入ろうとしたときに、ふと目の前に小さなカマキリが一匹いるのが目にとまり、次の瞬間自分の周りがカマキリだらけであることに気がついた。まるでオカルト映画みたいにワッと飛び上がり、あわてて外に飛び出して玄関の戸を閉めた。玄関をカマキリに占領されてしまった、どうしたものか、としばらく外に立っていると、父さんが帰ってきた。父さんはその当時漁師をしていた。漁師の仕事は早朝暗いうちから始まるので、午後3時頃には仕事が終わっていつもぶらぶらしていた。そして時々パチンコで取ったチョコレートを一かけくれたりした。小学生の頃、誕生日に学校の帰り道で父さんに会ったので「今日はぼくの誕生日なんだ」と言うと「そうか、じゃあ、これやるよ。」と言って食べていたチョコレートを一かけくれたことを今でも良く覚えている。
こんなところで何してるんだ?と聞くので、玄関にカマキリがいて入れないと言うと、戸を開けて中を見て、何だこんな小さいじゃないか、と言う。ぼくは「よく見て!天井までいっぱいだよ!」と言うと父さんも少しぎょっとしたようだが、さすがは漁師だ、というか大人だ、カマキリの巣と化した玄関を通り抜けて家の中から掃除機を持って来て全部吸ってくれた。すごいと思った。ぼくはどうしたものかと、立ちつくしていただけだったのに、一瞬にして掃除機を使うというアイデアを閃かせた父さんをちょっと尊敬した。そして生き物をゴミのように扱うということにちょっと複雑な思いを抱いた。
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春はいろんなものが動き出す。虫が一気に増えて、道端にはふきのとうや土筆が顔を出し始めた。うちの猫も子どもも何だか最近そわそわしていてテンションが高い。
今日の風で梅の花が散って、もうすぐ桜の季節だ。
by katayama_t | 2007-03-05 23:06 | Life
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記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
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