Katayama Takatoshi Weblog
香取80
最近は毎晩酒を飲むが今日は少し変わった日本酒を飲んだ。先日酒屋で見つけた千葉の酒で香取80というものだ。80ってのは精米歩合が80%ということなので、ほとんど精米していない玄米で作られた酒で、ほんのり琥珀色をしている。酒屋に新潟の酒「景虎純米酒」を買いに行ったら角の方に新聞紙に包まれた香取80という酒が目にとまった。しばし、観察してからレジにいた酒屋のおやじに「香取80っていう酒に非常に興味があるのだが精米歩合80なんて酒が飲めるのか?」と聞いたらおやじはにっこり笑って「それがおいしいんですよ! 普通精米歩合80なんて聞くと雑味があって飲めたもんじゃないと思うでしょ? ところがこれがいけるんです。もし興味がおありなら小さいサイズもあるから試しにどうですか?」と言う。そして促されるままに買って帰ったというわけだ。

そして今晩、筍とするめをつまみにその酒を飲んだらほんのり麹の発酵した香りがしてとても美味い。でも、たぶんもっと都会に住んでいた頃はここまで美味いと思わなかっただろうと思う。昔は純米酒よりも本醸造の酒(醸造用アルコールとのブレンド)のほうがすっきりしていて美味しいと思っていたし、淡麗であればあるほど好ましいという感じがしていたが、最近では純米酒でないと口に合わないし、手を加えすぎない多少癖のある酒のほうが美味しく感じる。ご飯でも白米のおいしさは知っているしそういう美意識も持ち合わせているが、だんだん玄米に近い米のほうが口に合うようになってきている。
山の中で暮らすうちに身体がそう変わってきたのだ。
d0094333_0305256.jpg
私たちの世代は高度成長期に子ども時代を過ごしたので、古いものを捨てて何でも新しいものにしていくということが時代の要請だった。何にでも「文化」というコトバが使われて、文化包丁や文化鍋や文化住宅が流行って、それまでの伝統的な価値のある良いものがすたれていった時代だ。私も母親が冷凍食品会社に勤めていたこともあってどっぷりそういう生活に浸かっていた。

私たちはそれをもう一度取り戻そうとしているのかもしれない。それは単に昔に戻ろうというのではなく、都会的な価値観を持ち合わせながら世界を広く見渡した上で本当に価値のある物事を見極めて静かに実践していく作業なのだろうと思う。それが本当の意味での文化なのだ。たぶん。
ああ、早く自分で米が作れるような身分になりたい。
by katayama_t | 2007-04-17 00:32 | Life
<< 竹トンボに思う 春の仕事 >>


記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
カテゴリ
以前の記事
Link
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


View my profile