独りよがりで場の空気が読めない人というのは、やることなすことがことごとく裏目に出る。
参院選であれだけ負けたのにも関わらず安部首相が続投を表明しているが、誰か「それはまずいぞ」と教えてくれる人は周囲にいないのだろうか?この期に及んで「改革を続行し、美しい国づくりを…」なんて言っていたらますます反感を買い衆議院選でも惨敗ということになりかねないじゃないか、なんて自民党に投票したこともない私が言うのも変だが(笑)、でも誰の目にも明らかなことが首相1人だけに見えていなくて、周囲がそれを止めることもできないというのは日本国としてちょっとまずいんじゃないかと思う。
政治家の仕事が国内だけならまだいいが、こういう首相が国際舞台に出ると致命的なミスをおかすのではないかと心配になる。すでにアメリカの従軍慰安婦決議の問題では「広義での強制はあったが、狭義での強制はなかった」などという日本の国会の場でしか通用しないような屁理屈を言って反感を買い、アメリカのメディアから厳しく批判されると一転して謝罪するなどという最悪の対応をしていたし、それが波及して6カ国協議にも影響するだろうことも、また、アメリカの対日貿易赤字問題が蒸し返されることも十分あり得る。
確かにアメリカの慰安婦決議というのは偏見や事実誤認があるのだろうが、そういうことがあったと信じ込んでいる人の考えを変えさせるのは容易ではない。誤解されているのを承知で謝罪するか、あるいはどうしても誤解を解きたいのであれば反感を買わないように例えば「各国の歴史学者に協力を願って国際調査委員会を設置し、日本の戦争犯罪について徹底的に調べたい」と申し出るなどということがどうしてできないのか?
場の空気が読めず、自分を客観視することもできないような人物を国のトップに据えておくなんていう危なっかしいことは一刻も早くやめてほしい。