しばらく中断していたが今日また土地を見に行った。今住んでいる近くにも土地が無いことはないのだが、いまいち「これだ!」というような気に入った土地が無い。
家の近くで近所の人がすぐにでも売ってくれるという土地は、日当たりはいいし、格安だし、大工さんの家のすぐ近くだし、そして何よりこの辺にも慣れてきて安心して暮らせるし、普通に言ったら申し分ない土地なのだが、飛び上がりたくなるような魅力がない。金もないのに贅沢を言っているのはわかっているが、やはりわくわくするような土地じゃないとどうも気乗りがせず、力も湧いてこないのでそのまま契約を先延ばしにしていた。
そして、今日見に行った土地は、何年か前に一度見た土地で、すばらしいロケーションだったのが印象に残っていた。ただ、遠すぎて大学へ通えないので考えないことにしていたのだが、一生に一度の買い物だし、あと何年勤めるかわからないような職場の立地を基準に住む場所を選ぶというのもばからしいという気になってもう一度見に行ったのだ。
場所は鴨川の近く、富山町。南総里見八犬伝の舞台になったという土地だ。山の上に位置し1000坪ある広大な土地に風が抜けて行く。海が近いせいか空気に潮の香りが混ざっている。やはりなかなか良い土地である。まずは電気や水道を引いて道を作った場合の見積もりを取ってもらって、周辺の聞き込みをして、土地自体に何も問題が無ければここに決めようと思う。
高校を卒業して東京に出て来てからというもの、すでに9回引っ越しをしているが、順調に都心から遠ざかっている…。