Katayama Takatoshi Weblog
フリータイムにフリータイムを見る
夜遅く帰宅すると身体も気持ちもほぐれなくてなかなか寝付けない。そんなときテレビをつける。番組はなんだっていい。頭の中身をリセットして身体のギアをニュートラルにもどすために。

昨夜もそうしてなにげなくテレビをつけた。屋根のアンテナが傾いているのでまともに映るチャンネルは限られている。8チャンネルがいちばんよく映るが、うるさいだけでよけいに疲れるのでチャンネルを回していくと3チャンネルで演劇をやっていた。いつもならしばらく見てまたチャンネルを変えるのだが、昨夜やっていた演劇には釘付けになってしまった。

実は私は演劇がきらいだ。舞台上できめられた台詞をしゃべることの不自然さががまんならないし、現実世界のオブジェクトを模倣した舞台セットにはくだらなくて冷めた笑いがこみ上げてくる。そういうものを舞台にあげて平気でいるにはある種の美的鈍感さが必要なのではないかと思う。演劇らしい言い回しも、自然にみせる言い回しもどちらも鼻につく。

しかし、昨夜の演劇には今まで自分が知っていた演劇とは何か大きな違いがあった。演劇というよりもパフォーマンスという感じだ。役者の台詞はひょっとしてアドリブか?と疑いたくなるほど絶妙で、舞台上で瞬間瞬間に何かが起きている。とてもスリリングだ。

岡田利規演出の「フリータイム」という舞台だった。

終了後に大江健三郎との対談があり、そこで言っていることはいちいちうなずくことばかりだった。印象に残ったのは「台本を書いても演出を始める前には何のイメージもない」というコトバ。つまり自分の思い描いたとおりの舞台を役者に強いるのではなく、役者が台詞を話すことからイメージができていくということ。
これは特別なことじゃないし、何か創作に関わる人ならば当然うなずける話だが、この舞台では特別に説得力のある話だった。

小説も書いているようなのでさっそくアマゾンで注文した。
by katayama_t | 2008-07-12 12:22 | Life
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記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
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