Katayama Takatoshi Weblog
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そろそろ幼年期は終わりに
家人が実家に帰っているのでこのところ家が荒れている。
洗濯物は何日も干しっぱなしだし(朝と夜しか家にいないのでいつみても湿っているのだ)、冷蔵庫は何日も開けていないし、風呂の水も換えていない。普段無いところに蜘蛛の巣があったり、あるはずのものが無かったりする。

水槽の魚たちの餌が見あたらないので毎朝鰹節を鉋で削って魚たちにあげている。クワガタはいるのかどうか判らないがとりあえずそれらしい虫かごに昆虫ゼリーを入れた。

我が家は普段から食事に気をつかっているが、一人でいるとあっという間に無頓着になる。今朝は出勤途中コンビニに寄り、何かを買って食べたのだが、何を食べたのかはどうしても思い出せない。洗濯は昼休みにコインランドリーで済ませた。

私の生活は一人ではすぐに荒れる。
でも気は楽だ。ひさびさに何にも束縛されない日々。


帰宅途中のラジオで聞いた。平塚でまた通り魔。これが現実の21世紀かあ…。私が子どもだった頃「21世紀」といえば「未来」の代名詞だった。未来ってなんとなく輝かしいイメージだったけど、輝かしかったのは科学技術の発達だけで、人の心はそれによってかえってダメージを受けて来たのかもしれない。これからの未来図は人の外側じゃなく内面に焦点をあてるべきなんじゃないか? 科学技術の発達で幸せになれるなんて、いまどき誰が信じる? 20世紀じゃあるまいし。
by katayama_t | 2008-07-29 00:33 | Life
アート日和
昨日はパブリックアート研究者である柴田葵さんの案内で都庁と新宿アイランド (LOVEのオブジェがあるところ)のパブリックアートを見てまわった。都庁のパブリックアートがどうしてあんなにひどいものになっているのか、また、新宿アイランドはなぜ成功したのか、など興味深い話が聞けた。

都庁の広場に置かれている彫刻は佐藤忠良や朝倉響子、船越保武、淀井敏夫、柳原義達など、そうそうたるというか、日本中どこにでもある、というようなものがあるかと思えば外国人作家の抽象彫刻があったり、また公募で選ばれた作家の作品があったりと、コンセプトも見えずまとまりの無いものになっているが、これはそもそもの初めから東京都のほうでコンセプトや一部の作家の選定まで決められていたらしい。選定委員には信頼できる美術評論家が名を連ねているが、実質ほとんど何もできなかったようだ。それに加えて1年半という短期間で作家の選定から作品設置までを行ったという(ああ…なんてことだ、15億もかけて)。ちなみにコンセプトは「誰からも批判されないようにいろんなタイプの作品を並べる」というもの…。やれやれ。

それにひきかえ、新宿アイランド のほうは5年の歳月をかけて作家の選定から設置までを行い、コンセプトも最終的には建築家と美術家の共同作業で自然と決まっていったようだ。置かれている作品もその場所の為に作られたものでその場所でなければ設置できないようなものが多い。

d0094333_14481125.jpgアートワークのシンボル的存在になっている「LOVE」のオブジェについては面白い話も聞けた。
作家自身は当初「こんな時代遅れなものを置いていいのか?」と悩んでいたというのだ。あれが現代の日本であんなに受け入れられるとは作家は正直意外だったようだ。
私もあれが出来たときに「これはちょっとやばいな」と思ったが、人々に受け入れられたのをみても現代の日本を良く知っているのでぜんぜん意外ではなかった。でもそれはかえって日本の精神的未熟さをいやでも再認識させられた出来事ではあったなあ、などと思い返していた。

しかし、それがパブリックということでも確かにあるのだ。
あのオブジェが必要かどうかという多数決をとったら圧倒的多数があのオブジェを支持するだろう。私の大嫌いなディズニーランドだってそうだ。多くの人に受け入れられている。これがデモクラシーというものなのだ。

一日あけて今日は初台のオペラシティまで「トレーズ・エレメント展」を見に行った。同時開催の麻田浩展も見た。ICCも行くつもりだったのだが、オペラシティだけでお腹いっぱいという感じになったので帰ってきた。古橋悌二の「LOVERS」が第一の目的だったが、他の展示もなかなか良かった。特にソフィー・カーンの作品でデジタル処理によって作られた彫刻など、何か新しい潮流を予感させるに十分だった。CGなんてのはもう見慣れているし、それが平面作品になっていたところで特に驚きはないが、3次元になって、しかもブロンズなどという伝統彫刻の素材を使っていたりすると、なんだかとてもドキドキするのだ。もうすぐ何かが始まるけど自分には何の準備もないというような焦りにも似た感覚だ。たぶん嫉妬しているのだと思う。

d0094333_1450322.jpgICCには8月中にまた行こう。「トレーズ・エレメント展」をもう一度見ても良いな。9月初旬にはICCでダムタイプのS/Nが上映されるからそのときにもまた行かなきゃだ。ああ忙しい。
by katayama_t | 2008-07-28 23:58 | Art
忙しいときには毎日空を見る
忙しい…。どのくらい忙しいかというと朝7時半に家を出て夜11時に帰宅するくらい忙しい。それで終わりならまだ良いが家でもパソコンを開いて寝る直前まで仕事している。

こうなるともう何もできない。本も読めないしこんなふうに文章を綴ることもできない。かろうじて新聞を見るくらいだ。新聞は相変わらずまともな情報が何もないのですぐに読み終わるからちょうど良い。ネットのニュースだとその背景まで探ったりしているうちにあっという間に時間が過ぎてしまうので、うっかり深追いしないように気をつけている。だから最近は世の中に疎い。

このようにして人は無知で何も考えない大人になっていくのかもしれない。暇はあればあるほど良い。
by katayama_t | 2008-07-25 23:34 | Life
個展が終わった
d0094333_16285236.jpg日曜日に個展の搬出を終えた。

手伝いに2人の学生を呼んでいたが、飛び入りでその場にいたアーティストの栗原汐里さんも搬出を手伝ってくれて、めざましい活躍を見せていました。さすが、ピンチに強い栗原さんです、その場にいる誰よりも良い動きをしていました。

今回は来場者数こそ少なかったが、良い展覧会だった。展覧会場もプレーンで良い空間だ。多摩美が近いのでうまく繋がることができれば良いと思う。

写真は画廊オーナーのスケジュール表。まっくろ…。
by katayama_t | 2008-07-14 07:02 | Art
夏到来
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我が家にクワガタが飛んできた。いつもはカブトムシの雌ばかりだけど、今年はノコギリクワガタの雄が一番乗りだ。
次の日には子どもがどこからか雌をもらってきた。うまく孵化させることができるかな?
by katayama_t | 2008-07-14 06:55 | Life
フリータイムにフリータイムを見る
夜遅く帰宅すると身体も気持ちもほぐれなくてなかなか寝付けない。そんなときテレビをつける。番組はなんだっていい。頭の中身をリセットして身体のギアをニュートラルにもどすために。

昨夜もそうしてなにげなくテレビをつけた。屋根のアンテナが傾いているのでまともに映るチャンネルは限られている。8チャンネルがいちばんよく映るが、うるさいだけでよけいに疲れるのでチャンネルを回していくと3チャンネルで演劇をやっていた。いつもならしばらく見てまたチャンネルを変えるのだが、昨夜やっていた演劇には釘付けになってしまった。

実は私は演劇がきらいだ。舞台上できめられた台詞をしゃべることの不自然さががまんならないし、現実世界のオブジェクトを模倣した舞台セットにはくだらなくて冷めた笑いがこみ上げてくる。そういうものを舞台にあげて平気でいるにはある種の美的鈍感さが必要なのではないかと思う。演劇らしい言い回しも、自然にみせる言い回しもどちらも鼻につく。

しかし、昨夜の演劇には今まで自分が知っていた演劇とは何か大きな違いがあった。演劇というよりもパフォーマンスという感じだ。役者の台詞はひょっとしてアドリブか?と疑いたくなるほど絶妙で、舞台上で瞬間瞬間に何かが起きている。とてもスリリングだ。

岡田利規演出の「フリータイム」という舞台だった。

終了後に大江健三郎との対談があり、そこで言っていることはいちいちうなずくことばかりだった。印象に残ったのは「台本を書いても演出を始める前には何のイメージもない」というコトバ。つまり自分の思い描いたとおりの舞台を役者に強いるのではなく、役者が台詞を話すことからイメージができていくということ。
これは特別なことじゃないし、何か創作に関わる人ならば当然うなずける話だが、この舞台では特別に説得力のある話だった。

小説も書いているようなのでさっそくアマゾンで注文した。
by katayama_t | 2008-07-12 12:22 | Life
さようならカム
7月6日にカムが死んだ。
一月ほど前から少しふらついたり、食べたものをよくもどしたりしていた。それがだんだん酷くなるので病院に連れて行くと脊髄を損傷していることがわかった。おそらく進行性の脊髄軟化症だろうとのことだった。

薬をもらって飲ませていたが1週間程度で下半身が麻痺し、食べ物も水もまったく受け付けない状態になった。栄養剤の点滴を打ってなんとか持ちこたえていたが、いつまでも点滴を打っているわけにもいかず、点滴をやめて残りの生を家で一緒に過ごすことにした。6日は朝から朦朧としていてとっても心配だったが、外の空気に触れるのが好きな猫だったので車で一緒に新しい土地まで行くことにした。カムはまだ行ったことが無かったから。

静かに籠に入れて助手席の妻の膝の上に乗せて目的地まで20分ほど。
到着するとカムは息をしていなかった。

見晴らしの良い特等席に穴を掘り、家族5人で道ばたの花を摘んで一緒に埋葬した。砂を山盛りにして、周りを石で囲んでいると手に持った石が割れて中から貝の化石が出てきた。貝の化石をお墓に供えながらその螺旋形が自然のサイクルに還って行くカムにまったくふさわしく思えた。

5才の息子のリクエストで皆で「きらきら星」を歌った。

さようならカム。
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by katayama_t | 2008-07-10 06:48 | Life
Steve Reich “Music for 18 Musicians”
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7月4日(金)午後10:30からNHK教育で芸術劇場 “スティーブ・ライヒの世界”が放送される。

http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2008-07-04&ch=31&eid=11043

http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2008-07-04&ch=31&eid=11044

スティーブ・ライヒは言わずと知れたミニマルミュージックの代表的な音楽家だが、演奏回数が少なくその音楽が実際に演奏されるところはなかなか観られない。

以前ローザスがライヒの「ドラミング」で踊った舞台を観たときに「ドラミング」という音楽はこんなに良いものだったのかと初めて気がついた。アフリカ音楽の影響が色濃いこの作品は本来、演奏している様子や、太鼓に合わせて踊っている様子を含めて「体験」するものなのではないかと感じた。

高校生の時に初めてライヒの音楽に触れたとき、これを人間が演奏しているというのが信じられなかった。どうしてコンピュータを使わない? と思った(そう思いなら答えはすでに自分の中にあったが)。ライヒの音楽はライブでこそその真価を発揮するのではないかと思う。人間の意識とは何か、人と人との新たな関係とはどうあるべきなのか、など多くのことを考えさせられる。

4日は5月に東京オペラシティで行われた演奏会の録画から、「ダニエル・バリエーションズ」と「18人の音楽家のための音楽」が放映される。特に「18人の音楽家のための音楽」はとても重要な作品だ。この演奏の様子がテレビとはいえ観ることができるのはとても幸福だ。
by katayama_t | 2008-07-02 06:50 | Music


記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
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