図書館でいらない本をただでくれるというので行ってきた。
31巻そろいの世界大百科事典が一番興味深かったが置く場所に困るので、あきらめて、いろいろみていると竹内敏雄の「ヘーゲル美学」があった。
ヘーゲルの美学については「ヘーゲル美学講義」という本があるが、それはヘーゲルがベルリン大学で講義した内容を記録したノートを元に編纂されたもので、全三巻にもわたる長大な代物。研究者ならともかく、一般人がやすやすと読破できるとも思えない。その点この本はそのエッセンスを取り出して一冊にまとめてあるので、まあ、この程度なら読めるだろう。ヘーゲルを概観するにはちょうど良い。
発行は昭和二十三年九月三十日
藁半紙に活版印刷、旧仮名づかいを見ていると、映画の世界に迷い込んだようで頭がくらくらする。
書かれている内容もまた、古い映画のように時代がかったものなんだろうな。きっと。