Katayama Takatoshi Weblog
ぼくらが旅に出る理由 ー瀬戸内国際芸術祭編ー その4
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…旅行中の日記はここまでなので、あとはいつもどおりmacで打ち込む。
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ボルタンスキーの作品「心臓音のアーカイブ」は世界中の同プロジェクトで採取した人々の心臓音を真っ暗な部屋の中で流し、音に合わせて裸電球が明滅するというインスタレーション。1500円払えば自分の心臓音もメッセージ付きで登録でき、収録したCDももらえる。
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心臓音を収録してその場でアーカイブに登録し、CDに焼いて渡すというのはデジタル技術がここまで発達して可能になったことだが、作品自体は、登録者が紙に書いた手書きサインや裸電球などを効果的に使ってアナログな感じに仕上げている。そのあたりのバランスがとても良い。


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目の前の海が天国並みに美しい。行ったこと無いけど。


同じエリアにオラファー・エリアソンの作品(以前原美術館で見た同じもの)もあったのでざっと見てからバスで移動。他の作品も見て回りたかったが、今日中に千葉へ帰るにはもう時間がないので断念。

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トマソン@豊島


それにしても、豊島のバスはすばらしい。観光バスのように運転手さんのおしゃべりで楽しく過ごし、途中写真スポットでは止まるし、歩いている人を見かけるとバス停など関係なく停車して乗せていく。しかも無料! 食べ物も安くて美味しいし、島民も気さくで感じがよい。そういえば港で荷物を預けるのも無料だった。何度でも言おう「豊島は素晴らしい!」

もっと滞在したい気持ちを残しながら14時のフェリーで豊島を後にし、直島宇野港経由、特急バスで岡山へ。思いの外乗り継ぎが良く20時30分頃千葉へ到着。

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ましてーリェフ号


旅行中「豊島」という地名に聞き覚えがある、どこで聞いたのだろう? と思っていて、今この文章を書きながら思い出した。10年ほど前、豊島は産廃の島として大々的に報道されていたのだった。数十トンもの産業廃棄物が積み上げられ、カドミウムやダイオキシンなど化学物質で汚染された島。処理の見通しもまったく立たないというようなショッキングな内容の報道だったように記憶している。

島の印象はまったくそういうことを感じさせないものだったが、少し調べてみると、あれからずっと処理をしつづけていて、おそらく今もやっているようなのだ。

豊島産廃問題の現状については林将之さんの素晴らしいブログが簡潔でわかりやすい。
http://d.hatena.ne.jp/conokix/20080825

不覚だった。報道ではわからない日本最大の産業廃棄物問題の実情を知る良い機会だったのを逃してしまった。

しかし、豊島にはまた行くだろうと思う。次は直島ではなく豊島に滞在してもっとゆったりとした気分で周辺の島々を見て回りたい。予定も立てず気楽に自転車+テント泊が一番いいのだろうな。何度でも訪れたいと思うほど瀬戸内の島は魅力的だった。
ぼくらが旅に出る理由 ー瀬戸内国際芸術祭編ー その4_d0094333_16534417.jpg


今回の旅行で思った。ぼくらはこうして時々旅に出なければいけない。理由などいらない。
by katayama_t | 2010-09-04 10:00 | Art | Trackback | Comments(2)
Commented by goldkat8483 at 2010-09-07 08:56
hanaです。
私も直島は最初の家プロジェクトの催しがあった直後(最中は混んでたから)行きました。
そしてたまたま色々あって最近何度か瀬戸内海を訪ねています。
せっかくだから島のプロジェクトにものぞいてみようかと思いながらどうも足が向かずにいました。
なのでこの記録はとてもためになりました。
瀬戸内海の美しさは格別なものがありますね。プロジェクトとは関係なく島をのんびりめぐりたいと思います。
Commented by katayama_t at 2010-09-07 17:00
ほんとうに瀬戸内はいいところですね。千葉に家を作っているさなかですが「ここに住みたい」と思ってしまいました。
旅行中発見したことをもっとたくさん書くつもりでしたが、島から戻ったらどうでもよくなりました。
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記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
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