今日はドナルド・ノーマン氏のセミナーに参加した。日本では「誰のためのデザイン?」という本の著者として有名で、この本の登場によってアフォーダンスというコトバがあちこちで使われるようになった。実はこのアフォーダンスというコトバはくせ者で、最初にこの言葉を作ったギブソンが使うアフォーダンスという言葉とノーマンの言うそれとは微妙に違う意味だ。デザインの世界ではノーマンのいうアフォーダンスという言葉の意味で使われることが多いが、それはわかりやすい反面ギブソンが使った本来の意味を矮小化しているという気もする。まあ、こういうことを書き出すと終わりが無くなるので詳しくはまたの機会に譲るとして…。
今日のセミナーのテーマは「Emotional Design」だった。2年ほど前に出た本のタイトルそのままだ。ノーマンという人は言っていることも刺激的で面白いが、それにも増して声や仕草や表情に人柄の良さがにじみ出ていてとても魅力的な人だ。ノーマン氏の本を日本から持ってきていたのでサインをしてもらおうと思っていたのだが、たくさんの人が行列を作ってサインを求めたり一緒に写真を撮ったりしていたのでやめた。その後終わってから一緒に食事に行ったのでチャンスが無かったわけではないが、ここは意地だ。ミーハーなことはやっぱりできない。