大学では空前の就職バブルだ。企業の景気がよくなったことに加え、団塊世代の一斉定年退職を目前にして軒並み採用枠を増やしている。バブル景気の頃よりもさらに就職が良くなっているというからそうとうなものだ。
その一方で、生活苦から無理心中を図る人たちが目立って増えてきている。安定した職に就けずに金銭的にも精神的にも追い詰められた末のことだろうし、日本政府の愚策の犠牲者だということもできるが、私はあえて言いたい。
「何でそんなに弱っちいんだ!?」「金が無いくらい何だ!!」
以前、イランからと中国からの留学生と3人でそれぞれの国について話していた時に、イランも中国も貧富の差が激しいという話が出た。
その話を聞いて私は、
「貧乏な人って言うのはどのくらいの貧乏なの? 日本の貧乏な人のような感じ?」
と聞いたら、2人は目を見合わせてプッとふきだしてから否定した。
そして、笑いながら「日本には貧乏な人はいません」と言う。
「でも、ホームレスとかいるよ。」と私が言うと、肩をすくめて貧乏なうちに入らないという。聞けば、それぞれの国では物乞いをするのは当然として、中にはより多く同情を買うためにわざと障がい者になったりするものもいるという(その内容はグロいから書かないけど)。
とりあえず生きるためには何でもするようだ。
生きるというのは本来そういうものだろうと思う。金がないからみんなで死にましょうなんていうような軽々しいものではなく、「生」ってのはもっととてつもない何かだ。
だいたい何様のつもりだ、つまらぬことは考えずに死ぬまで生きればいいのだ。