Katayama Takatoshi Weblog
カテゴリ:Art( 227 )
久しぶりのスプーン作り
材料はまだたくさんあるけど、そろそろ飽きてきたので、今回はこの辺でおしまい。数年前にたくさん作ったスプーンを家で使っていたが、頻繁に使うものと、まったく使わないものがはっきりと分かれて、何がポイントなのかということが少し分かってきた。今回は前回よりも確実に進歩しているのが自分でも分かる。

凹面は丸鑿で彫ったそのままにして、凸面はやすりをかけてステンレススプーンの裏で磨いて艶出し。最後に荏胡麻油を塗って仕上げ。

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by katayama_t | 2018-02-24 18:19 | Art | Trackback | Comments(0)
プロとアマチュアの違い
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アマチュアとプロの違いについて考える機会があったのでメモ

プロフェッショナルという言葉には2つの意味がある。
単純にその仕事で得た対価で生活ができているかどうかを言う場合と、その仕事に対する姿勢の厳しさを指す場合の2つだ。もちろんその2つが両立している場合も多いとは思うが、両立しない場合も相当数あると思う。もし生活の糧を得られていないというだけで、プロではないとするならば、芸術家の多くはプロではないことになってしまう。皆が知っているあのゴッホだって生涯を通じて数枚しか絵が売れなかった。

プロフェッショナルという言葉の対義語としてアマチュアという言葉がある。この言葉にも2つの意味があり、1つは「素人」、つまり未熟でその仕事に必要な技術をマスターしていない者を指す。そしてもう1つは「愛好家」という意味だ。愛好家というとつまり素人のことだと考える人もいるかと思うが、この2つはまったく違う。

アマチュア(amateur)という言葉は、イタリア語のアマトーレ(amatore)を語源としていて、これは愛するという意味のamareから派生した言葉だという。つまり、アマチュアという言葉は本来何らかの対価を得ることを目的とせずに、好きだからやる、愛に導かれてやるという意味だ。それに対してプロフェッショナルというのは、仕事に対する姿勢や、得られる金額のことを指していて、その仕事が好きか嫌いかは関係ない。

プロフェッショナルという言葉も、アマチュアという言葉もこれらの意味を区別しないで使っているからややこしくなるのではないかと思う。この2つの言葉を対義語としてとらえるのも間違っているのではないか。だから最初に書いた「アマチュアとプロの違い」という問いも、その問いの立て方自体が間違っている。

本来的に商業と深く結びついているデザイナーという職業ならともかく、芸術家なんてものは、その仕事が好きだという動機に導かれてやるものであって、それで生活ができるかどうかは本来副次的なものであるはずだ。

あくまでも副次的な結果としてたくさん収入があるかもしれないし、まったく収入が無いかもしれないが、それは作品の価値とは関係が無いのだ。

芸術という概念は19世紀以降にできた。それまで絵画や彫刻は誰かの依頼によって作られていた。だから画家や彫刻家というのは「職業」だった。

だが今は違う。先日知り合った染織家が、若い頃に有名な染色作家に弟子入りを申し込んだところ、「まずは他に仕事を確保しろ、この仕事では食えないから」と言われたそうだ。芸術家というのは本来そういうものなのだ。

by katayama_t | 2018-02-19 21:49 | Art | Trackback | Comments(0)
HOSHI NO KIOKU
2017年12月に巷房2でカシワイさんとセッションした展覧会「HOSHI NO KIOKU」。写真家の前田立さん http://ryumaeda.com/ が撮影した動画をこちらに上げてくださいました。観に来てくれた方も、見逃してしまった方も、臨場感のある良い動画となっておりますので、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=IzjjwOK4uCA&feature=youtu.be
by katayama_t | 2018-01-26 16:59 | Art | Trackback | Comments(0)
「やきもの」をもっと身近に
今日は朝から先日作った土鈴の野焼き。
雨続きで薪が湿っていて火のコントロールが難しかったが、皆の協力でなんとか火を絶やさずにゆっくりと温度をあげて、最後は竹と杉で一気に昇温。
途中お昼休憩を挟みながら午後2時頃に焼き上がった。

「やきもの」というと陶土と窯がなければできないと思い込んでいるが、まったくそんなことはなく、山肌の地層が露出したところでは粘土が採れるし、それを焚き火で焼けば800〜900度程度の素焼きのやきものができる。やきものは1250度で焼かなければいけないというのも思い込みで、そこで採れる粘土の耐火度に合わせて焼けば良く、そういう意味ではやきものにならない粘土は無いとも言える。粘りがあり、成形できる土であれば基本的にすべてやきものになる。とはいえ、陶土として売られている粘土は粘りがあり、成形しやすいのは確かなので、粘土を買って野焼きをするというのが簡単で良いかもしれない。買った粘土を使うのに抵抗があるならば、100%買った粘土ではなく、その土地の土や砂を混ぜてやると味が出て良い。
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一日火と向き合い、美味しいお昼もごちそうになってとても良い一日でした。
by katayama_t | 2015-11-28 22:41 | Art | Trackback | Comments(0)
長いものに巻かれる
また一つ長いものに巻かれてしまった。
秋葉原で中古のiPhone5Sと今流行の格安SIMとやらを購入して、softbankと縁を切り、とうとう人生初docomoに。まさか自分がdocomoの端末と回線を使うことになろうとは夢にも思っていなかったが、月々の通信料が家計(飲み代)に重くのしかかっているので苦渋の選択である。別にdocomoに恨みがあるわけではないが、私は何にしろ最大手というものが嫌いなのだ。docomoやパナソニック、トヨタ、巨人、自民党などが、傲慢な感じがしてどうも好きになれない。もちろん偏見だが、物事を決定するのはいつだって論理ではなく感情なのだからそれはしかたがない。端末購入からセットアップまで約1時間。便利な世の中になった。

その後、時間があったので21_21のゲーリー展へ。
フランク・ゲーリーには以前から注目していろいろ見ていたので、特に新しい発見は無かったが、それでも、あの切ったり貼ったりして考えながら作るラフモックの現物を目にすると臨場感があってとてもワクワクする。コンピュータを駆使した設計だが、形の発想は気の遠くなるような手作業の積み重ねで、それらすべてを実現するために膨大な数の人が関わっているということがよく分かる。『建築は一人ではできない』ということが説得力をもって迫ってくる展示だった。家作りとはわけが違う。
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by katayama_t | 2015-11-25 23:57 | Art | Trackback | Comments(0)
家作りワークショップ@高田造園
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土鈴作りワークショップで先日「千の葉学園」に行った時に、「高田造園」という造園屋さんが最近家作りワークショップに関わってくれていると聞いて、聞けば聞くほどにすごそうな方達なので、今度学園に来るときが分かったら連絡をくださいと言っておいたのだが、それが今日来るというのですべての予定をキャンセルして行ってきた。

昨日の天気予報では今日はほぼ確実に雨だったので、まあ、延期だろうと思っていたのだが、今日の朝6時まで判断を待つとのこと。正直「?」と思っていたが、夜中にあんなに降っていた雨が未明には小雨になり、朝6時には奇跡的とも言える天候回復で雨がやんだので他の予定をドタキャン(連絡がつかず結果的にはすっぽかし)して朝から参加した。

行って簡単に挨拶をした後、自己紹介の延長で高田さんの話が始まった。山のこと、土地のこと、樹木のこと、水脈のことなどを熱を持って話してくださり、その話がもうすべて素晴らしいの一言。今まで自分でなんとなく疑問に感じていたことに、知識と経験に裏打ちされた高田さんの言葉が響いて目から鱗が落ちまくり。感動しっぱなしで思わず涙ぐんでしまいそうだった。

もうすでに胸が一杯で、話を聞けただけでも来た甲斐があった! と思っていたくらいだが、まだ作業は始まってもいない。
というわけで、まずは皆で輪になって今日やる作業の確認。
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最初に広場のメンテナンスから始めた。
草が禿げて土が剥き出しになっているところに炭のチップを蒔いて、その上に木材のチップを蒔く。こうしておくだけで土が呼吸し再生して草に覆われていくのだという。
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高田さんはこういうことを教えながら、炭の手触りや木材チップの香り、土の色や感触などを感じるように子どもたちを促す。単なるマニュアル的な知識では無く、自分の感覚で心地よさを感じていくことがとても大切なのだと思う。当たり前だが、何が心地よいのかということは人から教わるものではなく自分の感覚でしか判断できない。

そして、次は炭は腐らないという話をしながら杭を焚き火で炭化させて、それを皆で堀った洞窟の脇に打ち込み、骨組みを組んで洞窟入り口の屋根がけ作業。杭以外の使用する材料はすべてこの山から採ってきたもの。
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竹や藁を葺いていると見知らぬ近所のおじいさんが立ち寄り、自分の家に茅(かや)が生えているので刈っていって良いとのこと。とりあえず少し刈らせてもらって次回使用できるように保管した。何か事を起こすとこういう繋がりが連鎖的に起きていくので面白い。

雨をしのぐにはまだまだたくさんの屋根材が必要だが、日も暮れてきたので今日はこの辺でおしまい。
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作業を終了し、片付けをしおわったら、待ってましたとばかりに雨がザーッと降り出した。何というタイミング、最後までかっこいい。
by katayama_t | 2015-11-18 22:20 | Art | Trackback | Comments(0)
土鈴作りワークショップ
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長南町の「千の葉学園(旧あしたの国シュタイナー学園)」の秋祭りに行ってきた。
昨年講師として招かれて、野焼きでやきものを作る授業をやったのが縁で、今年は秋祭りでの野焼きワークショップ。今日は一日目、粘土で形を作る日。

与えられたテーマは「来年の干支の土鈴を作る」というもの。今年は羊年なので来年の干支は猿……。「ちょっと待てよ、猿って難しくないか?」と思いつつ、教えながら試行錯誤したが、難しすぎるので断念。
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子どもたちには粘土の扱いと鈴の作り方のみ教えて、制作物は何でも良いことにした。

それにしてもここの子どもたちの創造力と集中力には驚かされる。
あれよあれよという間に思い思いの形が出来上がっていく。しかも上手! そして終わらない! 放っておけば一日中でもやっていそうな集中力だ。
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というわけで、講師の立場がないほど力作揃い。すでに干支とはかけ離れているけど……。
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焼くのが楽しみ。
by katayama_t | 2015-11-07 22:29 | Art | Trackback | Comments(0)
シンクロする人
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普段まったく交流が無いのに何かとシンクロしてしまう人というのはいる。
私の中でその筆頭がクラウドデザインの三浦さんだ。常に「お久しぶりです」と挨拶するほど疎遠だが、話をしだすと久しぶりに会ったとは思えないほど同じような視点で世の中を見ていることにいつも驚かされる。

先日個展会場で話をしていた時に、作品コンセプトの話になった。
私が「イメージを固定したくないので作品にタイトルはつけないけど、自分の中ではあるイメージを手がかりに作品を作っている」という話をして、それから恐る恐る相手が知っているかどうかを伺いながら「死の島という絵がありますよね?」と聞くと、三浦さんは「ええ!」と言いながら顔が明るく輝いた。明らかに何か思い当たっている顔だ。安心して話を続けた。「あの絵には糸杉の林が描かれていますね、それがこのイメージの元です。」と言って作品を指すと、三浦さんは言葉にならないといった風で大きくうなずいた。つづけて「島の人工物(建物)のイメージがこのあたりの作品で、棺を乗せた船が、地下の展示です。」と言うと、すべてが納得いったようで、そこから話ははずんだ。糸杉は墓場に植える木だし、地下の船は棺桶にも見える。焦点が合わず消え入りそうで不確かな蝋や糸などの素材。今回の展示はどこか死のイメージがある。

それから、ひとしきり死の島にまつわる話をした。当時ベルリンの家庭では一家に1枚あの複製画が飾られていたとか、ラファエル前派の絵画はどうも好きになれないとか、時代を超越したどこにも属さない絵の中に良いものがあるとか。他の人とはなかなかできない話ができてとても楽しい時間を過ごせた。

「死の島」の作者のベックリンは、同じ主題の絵を1880年から1886年の間に合計5枚描いており、ほぼ同じ構図だ。
実をいうと私の今回の作品も過去の作品に酷似しているので作るべきかどうか迷っていたが、調べてみるとベックリンは5枚の「死の島」を描いていたということを知って、ふっきれた部分がある。その時に作りたいのものを作れば良いのであって、それが過去の作品に似ているように見えようが、自分の中では常に新しいのだ。

それにしても、三浦さんはどうして、こんなに詳しく「死の島」を知っているのだろうと不思議に思って聞いてみると、実はほんの数日前にあるデザインの仕事で気になって調べたのだという。ほぼ同時期に、ほぼ誰も知らないような絵画に引き寄せられていたことになる。

作品を作っているとこういう奇跡がたまに起きる。
by katayama_t | 2015-08-07 21:53 | Art | Trackback | Comments(0)
巷房個展2015
8月8日(土)まで銀座巷房で作品展をやっています。
ぜひご来場下さい。
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by katayama_t | 2015-08-03 17:35 | Art | Trackback | Comments(0)
シュタイナー学園でエポック授業2
粘土で形を作ってから約2週間空けていよいよ野焼き。今回は物が小さいし粘土が乾燥しているので簡単には割れそうにないが、念には念を入れて外側から徐々に炙っていき、最後は火力の強い竹を入れて一気に温度を引き上げる。粘土が焼けた温度は火の色から判断してだいたい700℃から温度が高いところでも800℃程度なのではないかと思われる。

焚き火で火力を調節するにはある程度の経験が必要である。子どもの頃によく火で遊んでいた人は火の扱いが自然と身についているが、そうでない人は、火力を安定させることができずに、燃えすぎてしまったり火が消えてしまったりということが起きる。

私が子どもの頃は冬になると朝には必ずどこかで焚き火があり、道行く人があたっていった。焚き火を囲う者どうし何気ない会話をしていた記憶がある。そしてそれを見て、子どもたちも火遊びを覚えていったような気がする。そんなふうに火が日常にあったので私たちから上の世代は比較的火の扱いに慣れているが、下の世代になると、バーベキューをするにも着火剤が無いと火を起こせないような人が多い。また、最近では火を燃やしてはいけない場所が多く、賃貸住宅でもオール電化などと言って、生活の中で火を見ることがまったく無い人も増えている。

こんなことで大丈夫だろうか? と心配になるが、同じような心配はいつの時代にもあったのかもしれない。便利なものが発明されれば、その分人間の能力のどこかが退化するのは自明だ。しかし、それでもなお思う。火や土と切り離された人間は本当に大丈夫なのだろうか?

野焼きをしている間、ここの子どもたちは、竹を鋸で引いたり、火で遊んだり、笹を採ってきて火で炙って弓矢の矢を作ったりして、すっかり道具や火に慣れている様子。子どもの頃からこうしていれば当たり前に道具や火が扱える大人に育つだろう。

子どもの人数が少ないことが気がかりだが、ここでしか経験できないことをもっとたくさんさせてあげたいと思う。
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by katayama_t | 2014-11-03 22:08 | Art | Trackback | Comments(0)


記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
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