Katayama Takatoshi Weblog
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地平線会議
鷹匠を生業としていると聞くと、「まだ、そういう職業があるの?それで生活できるの?」と誰もが思うだろう。昨日は最後の鷹匠として山形県の月山に住む松原英俊さんの話を聞きに地平線会議に出向いた。松原さんは自然と一体となって生きる生き方を決意し、1974年大学卒業と同時に鷹匠の修行に入り、現在もクマタカを使った狩りをしている。

松原さんを取材した昔の記録映像を見終わるとおもむろに前に出てきた男性は意外に小柄で、話す言葉も柔らかく、声も決して大きくはない。でも、話の内容はとてつもなく型破りで面白く、会場には笑い声が響いていた。話は大半が鷹匠になる前の様々な動物とのユニークなエピソードだったが、最後に鷹匠として独立した後、初めて獲物を捕らえた時の様子を話された。

鷹匠としての修行は師匠が高齢だった為、実地での教えを請うことはできず、実際の狩りは自分で考え工夫するしかなかったそうで、毎日毎日山に出ても3年半もの間まったく獲物が捕れなかった。それでもやめようとはまったく考えず、3年半後にようやく自分の腕から飛び立った鷹が一羽のウサギを仕留めた時には、その場で立ちつくし、大声で泣いたそうだ。そして、その時の様子をこんな言葉で表現した。
「それまでの人生でこれ以上の感動を味わったことはなく、そのような輝く生の瞬間を味わったら、もう何の迷いも怖れもなく、自分はこの道で生きていくのだと強く感じたのです…。」そして、自分がやっていることがたとえ法に触れるようなことになっても、自分はこれからも鷹匠として生きていく。と力強くおっしゃっていた。

松原さんならもう何をやっても許されると思う。世界的に見てもとてつもなく大きな人物なのだ。

生きるということは生活費を稼ぐことではなく、また、自然の共生というのは単に自然を「保護」することではない。
何でもお金に還元していくような価値観から「効率化」ということがもてはやされて来ているのだろうが、その結果、ますます時間に追われて何のために生きているのか分からなくなっている人が多いのではないだろうか。

地平線会議に来ている人は年齢も職業もばらばら、文字通り老若男女いろんな人が集まって来ているが、何か共通項は無いかと考えていて思い当たった。
それは誰も背広を着ていないことだ。つまり、「そういう」職業に就いている人がいない。そもそも職業があるのかどうかもあやしいような個人の集まりだ。
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2次会の中華料理屋の入り口にはザックがたくさん。3次会を近くの公園で開いて、その後そこに泊まるための各種道具が入っているらしい(笑)。
by katayama_t | 2007-06-30 23:47 | Social | Trackback | Comments(0)
舗装なんてしなくていいのに…
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by katayama_t | 2007-06-26 07:22 | Life | Trackback | Comments(2)
グレゴリー・コルベール展
お台場まで車を走らせグレゴリー・コルベール展に行く。全然興味がなかったのだが、いろんな人から「あれをどう思うか」とか「良かったので、ぜひ観に行ってください」とか言われるので、車で行けば近いし行ってみることにしたのだ。
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感想を一言で表現するなら「センスの悪い3流映画」という感じか。
あれを「やらせ」だとか言うのは的外れだ。あれはドキュメンタリーでも何でもなく、飼い慣らされた動物たちにモデルやダンサーをからめて過剰に演出された映像を撮っている写真表現であって、展示もそれなりに演出し、会場には癒し系の「いかにも」という感じの音楽を流している。写真は手漉きの大型の和紙にセピアプリントというこれまた「いかにも」という感じの幼稚な演出で、けっこうやばい。大型の機材とスタッフを動員して撮っているのだろうし、表現手法は映画が一番近いという感じがする。

協賛しているロレックスのパンフレットには「人間と動物の崇高なる作品の数々…」という言葉があるが、作品に「崇高さ」は無く、「崇高さ」を演出しようとする「意図」はたくさんある。

また、写真には本(Bible)のモチーフがたくさん出てくるが、そこにキリスト教世界に住む人間の傲慢さが如実に現れているようで辟易した。

私は観て悪かった展覧会はさっさと忘れることにしているのだが、すごいお金をかけて大々的に宣伝しているし、不思議と悪評を目にしないので感じたことを素直に書いておくことにする。


人間と動物の交流だったらこっちのほうがずっといい…。
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「木耳社刊 生誕百年記念 図録ヘルマン・ヘッセ」より
by katayama_t | 2007-06-23 14:37 | Art | Trackback | Comments(2)
プライベートアートとパブリックアート
大学院生と共に表参道から徒歩5分の「パブリックアート研究所」というNPOに話を聞きに行ってきた。パブリックアートに関する資料をたくさん収集しているというので手っ取り早く現状を認識できるだろうと思い、行くことにしたのだが、実を言うと行く前は、「なんだか得体が知れないところだなあ、うさんくさい場所かも」と思っていた。

ところが行ってみると、とんでもなくまっとうな仕事をしているところだった。私たちの対応をしてくれた杉村荘吉さんという初老の男性はきらきらと輝いている目がとても印象的な知的な方で、話の内容も実に的を射ていて魅力に富んでおり、ぐいぐい引き込まれる。話は自分たちが今までどういう活動をしてきたのかという説明から始まって、パブリックアートの現状や歴史などの話を一通りした後、こちらが興味津々だとみるや、アートとは何か、とか、パブリックとは何かというような本質論に入って行き、文明論や日本古来の価値観など話はどんどん広がっていった。

話されていること全てに大きく同意しながら、これほど大きな視点でしっかり考えている人がいるということがとても嬉しく、また心強く感じていた。

そして次のコトバを聞いて私の身体中の血液は一気に沸騰した。

杉村さんは
「私はこれから世の中のアートに関する考え方を変えていかなければならないと思っているのです」
と言ったのだ。

なんということだ。それは私が常日頃考えていたことに非常に近いが、大きく違うのは、私は「世の中のアートに対する考え方は間違っている」と考えているだけ、だったのに対し、杉村さんは「自分が変えていかなければならない」とはっきり宣言していることだ。おそれいったと同時に、自分の不甲斐なさを恥じた。

話の流れはこうだ。
アートには「パブリックアート」と「プライベートアート」がある。プライベートアートというものは個人の思いを表現するものであり、その起源はフィレンツェにある。メジチ家に代表されるような金持ちが職人を囲って自分の権威を表現するために美術作品を作らせたのが始まりである。また、一方ゲルマン民族はキリスト教世界へのあこがれやコンプレックスから、フェアリーテイル(おとぎ話・童話)を一切否定し哲学を発達させていった。そして、その中で「アート」を神格化していく。その流れが現在まで続いていて、アートというものが特別な位置に置かれている。現代アートがバカげたほど高額で売買されているのは、それを理解し所有することが1つのステータスであるからであり、その底に流れているのは彼らのコンプレックスである。
そういう流れをくむプライベートアートの本質を理解しないで、それをそのままパブリックな場所に持って来てしまったのが現代のパブリックアートの大きな誤りである。パブリックアートというもののあるべき姿を考える場合には一般に考えられているような「個人の内面を表現するもの=アート」という考え方を変えなければならない。

はい、おっしゃるとおりです。全面的に同意します。

パブリックアートの本質を考え出すと、自然と日本に古くから存在する神社の鳥居やお地蔵様など、人々に長く愛されてきたObjectに行き当たる。そしておそらくは、そういう事物の本質を見極め、村や町の魅力として再構築していくことが過疎化に悩む村を活性化させる鍵になるのだ。
そのような町おこしに関する会話をしていた時にも、私が「その土地の良さを地元の人たちはほとんどわかっていない、一生懸命間違っている」という話をすると、「それはあなたが率先して変えていかなければならないのです」ときっぱり言う。そして、ぜひ自分が住む町や村の良さを取り上げる催しをやってください、と依頼された。新聞社などにも働きかけてバックアップします、と話は一気に具体化していく。
なんだか凄い方と出会ってしまった。
by katayama_t | 2007-06-21 23:17 | Art | Trackback | Comments(0)
モデル4日目
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1週間経つのが早いな。あと1回で完成を目指す。
by katayama_t | 2007-06-20 22:31 | Art | Trackback | Comments(0)
見ること、観察すること
今日は10日間行ったデッサンの授業の講評会だった。終わってしばらく経つと「もっとこういうことを言ってやれば良かった」ということが多く、悔やまれる。今、酒を飲みながら、若い感性にいったいどれだけのことを伝えることができたのだろうか? と自問している。
「デザイナーにとってどういう能力が必要か」なんて近視眼的なつまらないことよりも、物を「見る・観察する」ということが、人生にどれほどの豊かさをもたらすかということをもっと伝えてあげるべきだった。と思う…。よりよく生きるための鍵は自分の身近なところにある、身の回りに全てがあるのだ。
by katayama_t | 2007-06-20 22:20 | Art | Trackback | Comments(0)
月と飛行機雲
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夜風が気持ちいい。
今住んでいるこの辺りはまだ自然が残っていて、それが良くて引っ越して来たのだが、ここ10年くらいの間にずいぶん道が舗装されて来たらしい。家の前の道も木漏れ日が落ちる真夏でも涼しい木のトンネルだったのを昨年道にかかる木を伐採、道幅を拡張して舗装した。毎年たくさんの実を付けていた柿の木も、おいしい実のなる枇杷の木も、あっさり伐られてしまった。風景がどこも同じになってしまうようで残念だが、そう思っているのは私たちだけで地元の人たちは皆喜んでいる。道という道を全部舗装して交通の便も良くしていくことが町の発展に繋がると信じて疑わないようだ。

そもそも「発展」という発想がよくわからないが、この辺の田舎によくあるような大手の不動産会社が開発したペラペラの家が建ち並ぶ新興住宅地は明らかに衰退だろうと思う。張りぼての家が建ち並ぶああいう場所に住んではいけない。そんなところに住むと少なからず精神が影響を受けて、人生を台無しにするだろう。
by katayama_t | 2007-06-19 22:10 | Life | Trackback | Comments(0)
ホットワイアード
昨年の4月から更新が途絶えていたHotwired Japanが今年の5月末からWired Visionというサイトで復活している。他のメディアではなかなかお目にかかれないニュースが満載でやはり面白い。
by katayama_t | 2007-06-17 00:10 | Social | Trackback | Comments(0)
パンダの車窓から
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夕暮れ時に西に向けて車を走らせると風景がとっても綺麗だ。
今日はパンダで赤坂まで行って韓国出身のデザイナーの方々3人と韓国でお世話になった教授を交えてお食事会。NOKIA JAPANに務めている方は会社内では全て英語だそうで、日本に2年住んでいても日本語は話せない。最初のうちは日本語と英語と韓国語が飛び交う不思議な空間になっていたが、そのうちに話が興に乗ると全て韓国語になり、もうまったくついて行けなくなった…。

東京の街をドライブすると一昔前と比べてずいぶんと走りやすくなったと感じる。昔は「レースでもやってるのか?」と思うほど皆殺気立っていたが、最近は落ち着いて車を流せる。タクシーのマナーが向上したことと、路上駐車が少なくなったせいか。
by katayama_t | 2007-06-15 23:04 | Life | Trackback | Comments(0)
蛍の季節
d0094333_1511913.jpg蛍が舞う季節になった。一匹捕まえて部屋の中で観察する。

これはどうして光ってるのだろう…?

触っても熱くない…。

理屈はあれこれあるのだろうが、理屈が分かったところでこの不思議さは変わらないだろう。
by katayama_t | 2007-06-13 23:10 | Life | Trackback | Comments(0)


記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
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