Katayama Takatoshi Weblog
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ワインとチーズと猪のテリーヌ
d0094333_2043776.jpg昨日は銀座で展覧会の打ち合わせをしてから、新橋にあるお気に入りの酒屋さん「信濃屋」に行ってボルドーの赤を2本と、ロックフォールとミモレットとパルミジャーノ・レジャーノの3種類のチーズ、それから猪と栗のテリーヌを買って帰った。
もうすぐ妻の誕生日なのだ。

家に帰ると先日搬入に行った「国際陶磁器コンペ」の2次審査結果の封書が届いていた。開いてみるとそこには
「厳正・慎重なる審査の結果、誠に残念ながら貴作品は不合格となりました。」
と書いてある。

う〜む。素材が陶というだけで、どうみても陶芸ではないな、と自分でも思ってはいたが「それがかえって新鮮かも…」という淡い期待はあった。
やはり陶芸(工芸)というのは技巧を凝らさなければならないものなのかもしれない。かといって彫刻展に出すと「これは陶芸だ」と言われるし、なかなか難しい。
美術の世界は、同じような仕事をしていても「工芸(鋳金、彫金、鍛金)」と「彫刻」「スペースデザイン」などがあったり、「油絵」と「水彩画」「テンペラ画」「日本画」「版画」などという区別があったりして互いに行き来できないようになっている。ややこしい世界だ。

作家としてはなるべくそういう範疇に収まらないようにしたいものだが、コンペに出すとなると、それ用の作品を作らなければならないのだろう。
でもそれはちょっと…。できない。
by katayama_t | 2008-05-31 20:42 | Life | Trackback | Comments(0)
ムカデと蚊帳とセキュリティ
d0094333_105884.jpg昨夜布団の下からムカデが顔を出したので今日からムカデ対策用の六面蚊帳を吊る。例年はもう少し暑くなってから吊るのだが、今年は雨が多いせいかムカデの出るのが早い。

蚊帳の中に入るとムカデに襲われる心配が無いのでホッと安らぐ。古い家では必需品だが、古い家じゃなくても蚊帳というのはどんなに窓を開けようとも虫が入ってこないので気持ちがいい。都会ではそういうわけにはいかないだろうが、この辺では家に鍵をかけなくても問題ない。鍵をかけないまま何日も留守にすることもあるが、うちに泥棒に入っても金目の物は何も無いので放っている。

こういうことは私が子どもの頃はあたりまえだった。私が生まれ育ったような田舎では家に鍵をかけるなんていう習慣が無く、訪ねていった家が留守だったら上がって待っているというのが普通だった。ずうずうしいヤツは冷蔵庫からビールを出して飲んでいたり勝手にお茶を入れて飲んでいたり、炬燵の中で寝ていたりしたものだ。

少し前になるが、建築家の工藤和美さんが設計した学校がテレビで紹介されていた。教室と教室の境に間仕切りが無く、職員室の代わりに間仕切りのない職員ラウンジ、おまけに学校自体にも周辺地域との間に仕切り(塀)がないという過激な建築で、学校のあり方や、建築のありかたというものを考えさせられた。ここではセキュリティを高めるためにあえて壁を作らず四方八方どこからでも学校の内部がよく見えるようにしている。固く門を閉ざし監視カメラを置くというような発想とは正反対と言っても良い。本来学校というのはセミパブリックな場所であるはずなのだ。外部からの侵入者を物理的に防ぐことだけが、セキュリティを高める方法ではない。子どもの精神面を考慮しても今までの学校のように価値観の固定した閉ざされた空間に子どもを置きつづけることによる弊害を回避することも広い意味での大きなセキュリティなのではないか、と思う。
by katayama_t | 2008-05-26 00:17 | Life | Trackback | Comments(0)
「時は過ぎゆく」 歳を取って見えてくるもの
d0094333_17244278.jpg田山花袋の小説「時は過ぎゆく」を読んだ。作家が46才の時の作だ。
明治維新から大正初期まで約50年間の東京を舞台に、勤勉で誠実で周囲に慕われている平凡な一人の男の人生を淡々と描いている。
世の中は50年の間に劇的に変化する。士族は落ちぶれ、換わりに商人や土地持ちの百姓が金持ちになり、東京は見違えるほどの都会になる。その間、西南戦争、日清、日露戦争などが起きるが、主人公の男の生活は50年間全く変化がない。自分の周りでは若い男女の心中があったり、自殺があったり、自分の娘がお産で命を落としたり、息子は消息知れずになったりするが、男は心を痛め、悲しみはすれども、日々の生活を淡々と過ごす。

「過ぎて行くものに対して、何うすることも出来ないのがこの人生の習である。」とばかりに…。

おそらく私が20代の頃に、この小説を読んでもたいして何も思わなかったのではないかと思うが、今40代になって、60才の心境も80才の心境もなんとなくわかり、人生の全体像が想像できるようになってみると「なるほど人生とはこういうものかもしれない」と思う。この起伏に乏しい物語に魅力を感じることができるのも、自分が歳を取ったからだろう。

先日NHKの番組に写真家の荒木経惟が出ているのを偶然見た。その中で彼は、「最近笑顔ばかり撮るようになった、人の幸せを感じる笑顔を撮りたいと思うようになった。」という意味のことを言い、それに対してアナウンサーが「それはどうしてですか?」と聞いた。笑いながら「歳を取ったからだろうねえ」と答える荒木経惟に対し、アナウンサーは「そんなこと無いですよー、まだお若いですよお」なんてつまらないことを言っていたが、彼は「歳を取る」ということを否定的に言っていたわけではなく、事実として歳を取り、その結果見えてきた世界があるのだということを言っていたのだ。歳を取ったという事実に良いも悪いも無い。

美術の世界では昔から50や60(才)はまだひよっこだと言われるが、それは身体の利かなくなった老人のひがみで言っている訳ではなく(それもあるだろうが…)世の中に対する洞察が深まらなければほんとうに心に響く良い作品はできないということを言っているのだろう。

今40を過ぎて、70や80になった老人の心境もわかるような気がするが、実際に自分が老年になった時には、今を振り返り「あの頃は若かった、まだ何もわかっちゃいなかった」と思うのかもしれない。今、20代の頃の自分を振り返り、そう感じるように。
by katayama_t | 2008-05-25 17:15 | Life | Trackback | Comments(0)
庭にはつまみがいっぱい
伸びきったタケノコでも穂先は柔らかく美味だ。
炒めて醤油をたらすと良いつまみになる。
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by katayama_t | 2008-05-18 20:32 | Life | Trackback | Comments(0)
SAでハーレーに囲まれるイタリア車
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昨日は日帰りで岐阜県多治見市まで行ってきた。往復で約1000キロ。
「国際陶磁器フェスティバル美濃2008」というものに出品したのだ。何か賞をとればいくらかのお金がもらえる。といっても審査に通らなければ審査後に実費で作品が返送されてくるだけで出品さえされないので、人目に触れることもなくガソリン代も高速代もまるまる赤字だ。

朝千葉を出て、午後3時頃に到着。審査会場にはすでに大小様々な作品が展示されていた。どの作品もどうやったらこんなものができるのだろう? と思うほど技術的に高度で「なんだか場違いなところに来てしまったなあ」と思ったが、そもそも私はいつもどこにいても場違いな感じがしているのでそういうものなのかもしれない。

d0094333_19441436.jpg作品展示を終えてから時間があるので、併設されている美術館で「カルロ・ザウリ展」を観ているといきなり「先生」と声をかけられた。振り向くと見覚えのある顔。2年ほど前の卒業生だった。今はトヨタで車のエクステリアのデザインをしているという。
私が「トヨタは世界企業だし、デザイナーも優秀だと思うけどどうしてエクステリアデザインはあんなに良くないの?」と言うと、苦笑しながら「なかなか難しいところがあってデザイナーの意向が通らないことが多い」のだと言う。良いと思って提案しても「これでは大衆受けしない」とか「製造コストがかかる」という理由で却下。世界企業ということにはなっているけど、そういう感じはしないらしい。
インハウス(企業内)のデザイナーからはよく聞く話だ。

イタリアにはカロッツェリアといわれる自動車ボディーのデザインと製造を受け持つ業者があって数々の名車を製造してきたが、デザインを委託した企業との間に良い意味での緊張感があるのだろう。企業と対等に渡り合うのだからデザイナーに与えられる権限も大きい一方、常に競争にさらされる。企業内のデザイナーとはおのずと心構えが違ってくるはずだ。
イタリアに限らずヨーロッパにはインハウスのデザイナーというのは基本的にいない。そのかわりにデザイン事務所は掃いて捨てるほどある。良い仕事をしなければ仕事が無くなる。実力の世界なのだ。日本とヨーロッパのデザインの違いはこの辺にも理由があるに違いない。日本のプロダクトデザインが世界に通用するようになったのはインハウスのデザイナーによるところが大きいのだろうからどちらが良いとはいちがいには言えないが、「欲しい」と思わせるデザインが日本に生まれないのはやはりさみしい。
by katayama_t | 2008-05-18 19:45 | Art | Trackback | Comments(0)
時代はデジタル?
日本で初めて白熱電球を作った会社「東芝ライテック」が2010年をめどに一般白熱電球の製造を中止するらしい。電球型蛍光灯にすれば消費電力が1/5、ランプ寿命が6倍となり、CO2削減に大きく貢献できるという話。

それはそうかも知れないが、白熱球ファンとしてはちょっとさみしい。

電球を蛍光灯にすれば確かに省エネにはなるだろうが、電球と電球型蛍光灯(電球色)というのは色が似ているだけで全く別物だ。蛍光灯は水銀から発せられる紫外線を内側に塗布されている蛍光物質に反射させて可視光線を得ているのに対し、電球はフィラメントの発光という単純な原理。例えるなら雷と火の違いというところか。

雷の光は常に強いが、「火」はとろ火、弱火、強火と無段階に強弱がある。
雷はONかOFFのデジタル式だが、火はアナログ。
雷は嵐の時のような非日常だが、火は日常。

何が言いたいかというと、それぞれ見合った場所や時間で使い分ければいいのではないかということだ。

仕事中は蛍光灯、夜グラスを傾ける時には電球で陰影をつけるという具合に。電球なら調光器をつければ無段階に光量の調節も可能だ。飲み進むうちに少しずつ照明を落としていくのも良いものだ。誰も電球で蛍光灯のようにこうこうと照らそうとは思ってないんじゃないか?

それぞれのスペクトル分布を見ると電球はなだらかに分布しているのに対し、蛍光灯はその原理ゆえに可視光のスペクトルの鋭いピークが見られる。それにラジオにノイズが入ることからもわかるように電磁波も発生する。こんな光でリラックスできるとは私には思えないのだが…。
by katayama_t | 2008-05-15 07:19 | Social | Trackback | Comments(0)
電気オーブン復活
都内に出たついでに秋葉に寄ってオーブンの死んだ部品を買ってきた。メーカーが違うが性能は同じ。6A600Vのダイオードで1つ150円也。さっそく取り付けて元通りに組み上げた。
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一度分解すると必ずネジが余る(どこか留め忘れている)ものだが、めずらしく1本も余らなかった。難なく元通りに。構造が単純なのだ。念のために電源を入れてみたら完璧に作動。気分がいい。
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by katayama_t | 2008-05-10 00:33 | Life | Trackback | Comments(0)
サブタイトルをつける
ミューザ川崎の作品銘板を取り付けた。11点の作品はシリーズ作品でタイトルをレゾナンス(共振)としているが、それにサブタイトルをつけて1点1点の作品それぞれの台座に銘板を取り付けた。これで少しは作品として見られるかもしれない。「浄夜」はシェーンベルクの曲名から取ったが、他のものは作品から受ける印象をコトバにした。全て曲名にしようかとも考えたのだが、形に合うちょうどいい曲名が見あたらないのでやめた。

作品タイトルは、
世界のあらゆる事象が共振、共鳴(レゾナンス)しているという設定で、世界中を旅して回るという仮想の物語を作り、その中で見た風景や、出会い、心に残ったことなどを表すようにした。

ホワイエ部分11点のタイトルは「黎明」「浄夜」「月柱」「光の感触」「まれびと」「生誕の船」「森」「幻景」「解悟」「帰着」「邂逅」
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by katayama_t | 2008-05-10 00:17 | Art | Trackback | Comments(0)
こどもの日
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連休は毎日パソコンに向かい仕事の日々…。
ちっとも休日という感じがしないが、昼間から酒を飲めるのはうれしい。竹林ではタケノコが伸び放題。伸びきったタケノコでも穂先は柔らく、酒のつまみはもちろん、味噌汁に入れたりしてもなかなか美味である。

毎日酒を飲んでいると買い置きしておいた酒も数日で底を突いてしまい、しかたなく熟成途中の自家製濁り水を味見したりしてみる。
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温かく湿度が高いので早くもいろんな虫が出てきてあちこち刺されて大変。蚊なんて2日ほどでかゆみがおさまるのでどうということもないが、わけのわからないいろんな小さな虫に刺されると何週間もかゆみが残って大変なのだ。古い家は隙間だらけなので虫は防ぎようがない。

子ども達は家の中で大騒ぎをして遊んでいて、今日は寝室のガラス窓が割れた。
早く引っ越しをしたい。
by katayama_t | 2008-05-05 21:00 | Life | Trackback | Comments(0)


記録すること。すべて過ぎ去ってしまう前に。
by katayama_t
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